化学基礎|物質の構成(1)混合物と純物質
混ざっているものを、性質のちがいで分ける
身のまわりの物質の多くは混合物です。沸点・とけやすさ・粒の大きさなどのちがいを使うと、混合物から純物質を取り出せます。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 純物質1 種類の物質だけでできているもの(水・酸素・食塩など)
- 混合物2 種類以上の物質がまざったもの(食塩水・空気・石油など)
- 沸点・融点沸騰する温度・とける温度。純物質では決まった値
- 溶解度水 100 g にとける物質の最大の質量。温度で変わる
- 分離と精製混合物から物質を分けることが分離、不純物を取り除いて純度を上げることが精製
- ろ液ろ過して、ろ紙を通りぬけた液体
ステップ1
食塩水を加熱すると、沸騰中の温度は?
予想:食塩水(混合物)を加熱して沸騰させた。沸騰しているあいだ、温度はどうなる?
溶解度は硝酸カリウムの目安。図は実験器具を単純にしたモデル。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
混合物と純物質のまとめ
| 分け方 | 利用する性質 | 例 |
|---|---|---|
| ろ過 | とけるか・とけないか(粒の大きさ) | 砂と食塩水 |
| 蒸留・分留 | 沸点のちがい | 食塩水 → 水、石油の分留 |
| 再結晶 | 温度による溶解度のちがい | 硝酸カリウムの精製 |
| 抽出 | 溶媒へのとけやすさのちがい | お茶をいれる |
| 昇華法 | 固体 → 気体になりやすさ | ヨウ素の精製 |
| クロマトグラフィー | 紙などへのくっつきやすさ | インクの色素を分ける |
純物質は沸点・融点が一定、混合物は一定にならない。
この図は理解のためのモデルです。加熱曲線や溶解度の数値は見やすさのための目安です。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| ろ過 | とけない固体 / 液体 | ろ紙に残るか、通りぬけるかとけている物質は分けられない |
| 蒸留 | 沸点の差 | 蒸気にして、冷やして集める温度計は枝管の付け根・沸騰石を入れる |
| 再結晶 | 溶解度の差 | 温度を下げて、とけきれない分を結晶に出てくる量 = 高温での量 − 低温での溶解度 |
化学基礎では「何の性質のちがいを使って分けるか」をセットで覚える。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:蒸留蒸留装置で、混合物を分ける操作を確かめよう →実験のあとに読む
なぜ「性質のちがい」で分けられるのか
何を比べる?
食塩水と水の加熱曲線、砂+食塩水と砂+水のろ過、蒸留で集めた液体、冷やす温度と出てくる結晶の量、温度計の位置と表示を比べます。
結果をどう考える?
混合物の中の物質は、それぞれもとの性質をもったまま混ざっています。だから、沸点・とけやすさ・粒の大きさなど、物質ごとにちがう性質に注目すれば、1 つずつ取り出せます。分ける方法は「どの性質がちがうか」で選びます。
まちがえやすい点・モデルの条件
ろ過では、とけている物質は分けられません。また、蒸留の温度計は液の中ではなく枝管の付け根に置きます。はかりたいのは「出ていく蒸気」の温度だからです。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方