理科ラボ

化学基礎|酸化還元(2)酸化剤と還元剤

酸化剤は電子を受け取り、還元剤は電子を出す

相手を酸化する物質が酸化剤、相手を還元する物質が還元剤です。電子のやりとりで考えると、酸化剤が受け取る電子と還元剤が出す電子の数は必ず等しくなり、反応する量が計算できます。予想してから5つのステップで確かめよう。

ことばの準備

さきに知っておくこと

    ステップ1

    H₂ を酸化しているのは?

    予想:CuO + H₂ → Cu + H₂O。水素 H₂ を酸化している物質(酸化剤)は?

    青い点=電子、青い輪=電子を受け取る場所。赤紫=KMnO₄(MnO₄⁻)の色。

    予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。

    公式

    この単元の式

    名前式ことばで言うと・単位
    MnO₄⁻ の半反応式MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂O電子を 5 個受け取るMn +7 → +2
    Fe²⁺ の半反応式Fe²⁺ → Fe³⁺ + e⁻電子を 1 個出す(COOH)₂ → 2CO₂ + 2H⁺ + 2e⁻ は 2 個
    量的関係酸化剤の mol × 受け取る e⁻ = 還元剤の mol × 出す e⁻電子の数をそろえるMnO₄⁻ 1 mol ↔ Fe²⁺ 5 mol

    半反応式どうしの電子の数をそろえて足すと、イオン反応式ができる(e⁻ が消える)。

    重要語句

    この単元でおさえること

    確認問題へ問題ページへ →実験道具:酸化と還元酸素をうばう物質・うばわれる物質を見分けよう →

    実験のあとに読む

    なぜ「電子の数」をそろえるのか

    何を比べる?

    酸化銅と水素の役割、酸化剤・還元剤の半反応式と電子の数、MnO₄⁻ と Fe²⁺・シュウ酸の電子の受けわたし、KMnO₄ を落としたときの色、過酸化水素と 2 つの相手の反応を比べます。

    結果をどう考える?

    電子は消えたり新しく生まれたりしません。還元剤が出した電子は、すべて酸化剤が受け取ります。だから、酸化剤が受け取る電子の物質量と、還元剤が出す電子の物質量は必ず等しくなります。この関係を使うと、MnO₄⁻ 1 mol と反応する Fe²⁺ が 5 mol であることが分かります。

    まちがえやすい点・モデルの条件

    「H₂O₂ はいつも酸化剤」はまちがいです。KMnO₄ のような強い酸化剤が相手のときは、H₂O₂ は電子を出して O₂ になる還元剤としてはたらきます。

    制作:現役の理科教員 / 制作の考え方