生物基礎|遺伝子とそのはたらき(1)DNA の構造
DNA は、A-T・G-C の塩基対でつながった二重らせん
遺伝子の本体である DNA は、4 種類の塩基をもつヌクレオチドが長くつながった鎖が 2 本、塩基どうしで結びついた二重らせんです。塩基の並び方が遺伝情報になります。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- DNAデオキシリボ核酸。遺伝子の本体
- ヌクレオチドリン酸・糖・塩基が 1 つずつ結合した、DNA の単位
- 塩基DNA の情報となる部分。A・T・G・C の 4 種類
- 塩基対向かい合う 2 本の鎖の塩基どうしのペア
- 二重らせん構造2 本の鎖がねじれて巻き合った DNA の形
- ヒストンDNA が巻きつくタンパク質
ステップ1
遺伝子の本体は何という物質?
予想:親から子へ受けつがれる遺伝子。その本体の物質は?
塩基の色:赤=A、黄=T、緑=G、青=C。灰色の線=糖とリン酸の鎖。点線=塩基どうしの結合。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
DNA の構造のまとめ
| ことば | ことばで言うと |
|---|---|
| ヌクレオチド | リン酸 + 糖(デオキシリボース)+ 塩基 |
| 塩基 | A(アデニン)・T(チミン)・G(グアニン)・C(シトシン)の 4 種類 |
| 相補性 | A-T、G-C が決まってペアになる |
| 二重らせん | 2 本の鎖が塩基対で結びつき、ねじれた形 |
| 塩基の割合 | A = T、G = C |
この図は理解のためのモデルです。二重らせんのねじれは省いて、はしごの形で表しています。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| 塩基対 | A - T、G - C | 相手は必ず決まっている一方の鎖が ATGC なら、もう一方は TACG |
| 塩基の割合 | A = T、G = C | ペアの数は同じA 30 % → T 30 %、G = C = 20 % |
| 遺伝情報 | 塩基の並び方(塩基配列) | 4 種類の文字で書かれた文ヒトの DNA は約 30 億塩基対(1 セット) |
ある鎖の A・T・G・C の数が分かれば、相補性から相手の鎖の数も分かる。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:メンデルの法則遺伝子がどのように子に受けつがれるか調べよう →実験のあとに読む
なぜ塩基がペアになっていることが大切なのか
何を比べる?
細胞の中の DNA、ヌクレオチドと塩基、2 本の鎖の塩基の並び、塩基の割合、DNA の長さを比べます。
結果をどう考える?
A は必ず T と、G は必ず C と組むので、一方の鎖の並びが決まれば、もう一方の鎖の並びも自動的に決まります。だから DNA の 2 本の鎖をほどいてそれぞれを手本にすれば、まったく同じ DNA をもう 1 つつくることができます。これが、細胞が分裂するたびに遺伝情報を正確に受けわたせる理由です。
まちがえやすい点・モデルの条件
「DNA はとても小さいので短い」はまちがいです。ヒトの細胞 1 個の DNA はのばすと約 2 m もあり、ヒストンに巻きついて小さな核の中におさまっています。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方