生物基礎|ヒトの体の調節(2)神経系による調節
自律神経は、意識と関係なく内臓のはたらきを調節する
心臓の拍動や消化、汗など、意識しなくても体のはたらきは調節されています。それを担うのが自律神経系です。交感神経と副交感神経が反対にはたらいて、体内環境を一定に保ちます。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 中枢神経脳と脊髄
- 末しょう神経中枢と体の各部を結ぶ神経。体性神経と自律神経がある
- 自律神経系意識と関係なく内臓などを調節する神経。交感神経と副交感神経
- 拮抗作用2 つのものが反対のはたらきをすること
- 視床下部間脳の一部。自律神経系と内分泌系の中枢
- 洞房結節心臓の拍動のリズムをつくる部分(ペースメーカー)
ステップ1
思わず手をひっこめるとき、命令するのは?
予想:熱いものにさわって思わず手をひっこめる(反射)とき、筋肉に命令を出すのは?
青い点=感覚の信号、赤い点=命令の信号。赤い文字=交感神経、青い文字=副交感神経。器官は記号で表しています。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
神経系による調節のまとめ
| 器官 | 交感神経(活動) | 副交感神経(休息) |
|---|---|---|
| 心臓の拍動 | 促進 | 抑制 |
| ひとみ | 拡大 | 縮小 |
| 気管支 | 拡張 | 収縮 |
| 胃腸のはたらき | 抑制 | 促進 |
| ぼうこう(排尿) | 抑制 | 促進 |
この図は理解のためのモデルです。器官や脳の形は記号で単純にしています。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| 交感神経 | 活動・緊張・興奮のとき | 体を戦闘モードに心拍数↑・血圧↑・ひとみ拡大・消化↓ |
| 副交感神経 | 休息・リラックスのとき | 体を休息モードに心拍数↓・消化↑・ひとみ縮小 |
| 中枢 | 間脳の視床下部 | 自律神経とホルモンの司令塔延髄は呼吸・拍動の中枢 |
交感神経はすべて脊髄から出る。副交感神経は中脳・延髄・脊髄の下の方から出る。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:刺激と反応反射と意識的な反応の経路を比べよう →実験のあとに読む
なぜ 2 つの神経が反対にはたらくのか
何を比べる?
反射の経路、運動中と休息中の心臓とひとみ、器官ごとのはたらき、脳の部分、神経を切った心臓を比べます。
結果をどう考える?
アクセルとブレーキの両方がある車は、速さを細かく調節できます。体の器官も、促進する神経と抑制する神経の両方に支配されているので、状況に合わせてはたらきを強めたり弱めたりして、体内環境を一定に保てます。
まちがえやすい点・モデルの条件
「心臓は神経の命令で動いている」はまちがいです。心臓は洞房結節が自分でリズムをつくって拍動し、自律神経はその速さを調節しているだけです。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方