生物基礎|ヒトの体の調節(3)ホルモンによる調節
ホルモンは血液で運ばれ、受容体をもつ細胞にだけはたらく
体の調節には、神経のほかにホルモン(内分泌系)があります。ホルモンは血液で全身に運ばれ、受容体をもつ細胞にだけはたらきます。量はフィードバックで一定に保たれます。予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 内分泌腺ホルモンを血液中に直接分泌する腺
- 外分泌腺汗腺や消化腺のように、管を通して体外や消化管に分泌する腺
- 標的器官・標的細胞ホルモンがはたらく器官・細胞
- 受容体ホルモンと結合して、はたらきを受けとる部分
- フィードバック結果がもとにもどって、はたらきを調節すること
- 視床下部自律神経系と内分泌系の中枢。脳下垂体に指令を出す
ステップ1
血液で運ばれて情報を伝える物質は?
予想:内分泌腺から血液中に出され、血液で運ばれて特定の器官にはたらく物質は?
橙色の粒・形=ホルモン。緑の形=受容体。器官は記号で表しています。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
ホルモンによる調節のまとめ
| 内分泌腺 | 主なホルモン | はたらき |
|---|---|---|
| 脳下垂体前葉 | 成長ホルモン・甲状腺刺激ホルモン | 成長促進・甲状腺を刺激 |
| 脳下垂体後葉 | バソプレシン | 腎臓で水の再吸収を促進 |
| 甲状腺 | チロキシン | 代謝を高める |
| 副腎 | アドレナリン・糖質コルチコイド | 血糖値を上げる |
| すい臓 | インスリン/グルカゴン | 血糖値を下げる/上げる |
この図は理解のためのモデルです。内分泌腺の位置や受容体の形は記号で表しています。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| ホルモンの伝わり方 | 内分泌腺 → 血液 → 標的細胞の受容体 | 合う受容体にだけはたらくごく微量で大きな効果 |
| 階層的な調節 | 視床下部 → 脳下垂体 → 甲状腺 → チロキシン | 指令が順に伝わる放出ホルモン → 刺激ホルモン → チロキシン |
| 負のフィードバック | チロキシンが多い → 指令を弱める | 多すぎると減らし、少ないと増やすホルモンの量を一定に保つ |
神経は速く短く、ホルモンはおそく長く。2 つが協力して恒常性を保つ。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:刺激と反応神経による速い反応のしくみと比べよう →実験のあとに読む
なぜホルモンの量は一定に保たれるのか
何を比べる?
ホルモンの流れ、ホルモンと受容体、内分泌腺の位置、チロキシンの量と刺激ホルモン、神経とホルモンのはたらく時間を比べます。
結果をどう考える?
チロキシンが多くなると、その情報が視床下部や脳下垂体に伝わり、甲状腺を刺激するホルモンの分泌が減ります。するとチロキシンの分泌も減ります。逆に少なくなると刺激が強まって増えます。結果がもとの指令を調節する負のフィードバックによって、ホルモンの量は一定に保たれます。
まちがえやすい点・モデルの条件
「ホルモンは全身に運ばれるので、全身の細胞にはたらく」はまちがいです。ホルモンは、そのホルモンの受容体をもつ標的細胞にだけはたらきます。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方