生物基礎|生物の特徴(5)光合成と呼吸
光合成で光のエネルギーを有機物に、呼吸で有機物のエネルギーを ATP に
光合成は光のエネルギーで有機物をつくる同化、呼吸は有機物を分解して ATP をつくる異化です。どちらも ATP がエネルギーの仲立ちをしています。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 葉緑体光合成の場。光を吸収するクロロフィルをふくむ
- ミトコンドリア呼吸の場。有機物から ATP をつくる
- 有機物グルコース・デンプンなど、炭素をふくむ物質
- 燃焼物質が酸素と激しく反応し、熱や光を出すこと
- 補償点光合成と呼吸の量がつり合う光の強さ
- 光飽和点それ以上光を強くしても光合成量が増えない光の強さ
ステップ1
光合成で出てくる気体は?
予想:オオカナダモに光を当てると、葉から泡が出てきた。この気体は?
白い泡=酸素。紫=ATP、黄=有機物、水色=CO₂ と H₂O。グラフの赤い点=補償点。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
光合成と呼吸のまとめ
| 光合成 | 呼吸 | |
|---|---|---|
| 場所 | 葉緑体 | 主にミトコンドリア |
| 代謝 | 同化(エネルギーを吸収) | 異化(エネルギーを放出) |
| 材料 | CO₂・H₂O・光エネルギー | 有機物・O₂ |
| できるもの | 有機物・O₂ | CO₂・H₂O・ATP |
| いつ | 光があるとき | いつも(昼も夜も) |
この図は理解のためのモデルです。グラフの値は形の目安です。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| 光合成 | 6CO₂ + 12H₂O + 光 → C₆H₁₂O₆ + 6O₂ + 6H₂O | 光で有機物をつくるO₂ は水が分解されてできる |
| 呼吸 | C₆H₁₂O₆ + 6O₂ + 6H₂O → 6CO₂ + 12H₂O + ATP | 有機物から ATP をつくるグルコース 1 分子から最大 38 ATP(教科書により 32 など) |
| 見かけの光合成量 | 見かけの光合成量 = 光合成量 − 呼吸量 | 外から見える O₂ の出入り補償点で 0 |
光合成と呼吸は物質の出入りが逆向き。物質は循環するが、エネルギーは最後に熱になって出ていく。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:葉のはたらき光合成・呼吸・蒸散のちがいを調べよう →実験のあとに読む
なぜ呼吸は「燃焼」のように一気に進まないのか
何を比べる?
光を当てたオオカナダモ、光の有無と葉緑体の反応、呼吸と燃焼、物質とエネルギーの流れ、光の強さと見かけの気体の出入りを比べます。
結果をどう考える?
グルコースを一気に分解すると、たくさんのエネルギーが熱としてにげてしまい、細胞もこわれてしまいます。呼吸では、たくさんの酵素がグルコースを少しずつ段階的に分解するので、取り出したエネルギーを何回にも分けて ATP にたくわえることができます。
まちがえやすい点・モデルの条件
「植物は昼は光合成だけ、夜は呼吸だけ」はまちがいです。呼吸はいつもしていて、昼は光合成の量が呼吸の量より多いので、見かけ上 O₂ を出しているだけです。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方