物理基礎|電気(2)オームの法則と抵抗率
抵抗は、長さに比例し、太さに反比例する
電流は電圧に比例し、抵抗に反比例します(オームの法則)。抵抗の大きさは、導線の長さ・太さ・材質で決まります。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 電圧 V(ボルト)電流を流そうとするはたらきの大きさ
- 抵抗 Ω(オーム)電流の流れにくさ。1 Ω は 1 V で 1 A 流れる抵抗
- 断面積 S導線を輪切りにした面の面積。太いほど大きい。1 mm² = 1×10⁻⁶ m²
- 抵抗率 ρ(ロー)材質ごとに決まる、電流の流れにくさ。単位 Ω·m
- 合成抵抗いくつかの抵抗を、1 つの抵抗とみなしたときの大きさ
- 直列・並列1 本の道に並べるのが直列、枝分かれさせるのが並列
ステップ1
オームの法則
予想:10 Ω の抵抗に 3.0 V の電圧をかけた。流れる電流は?
黄色の四角=抵抗、A=電流計。抵抗率の単位は Ω·m(×10⁻⁸)。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
オームの法則と抵抗率のまとめ
| ことば・式 | ことばで言うと |
|---|---|
| V = RI | 電圧 = 抵抗 × 電流(オームの法則) |
| R = ρL/S | 抵抗 = 抵抗率 × 長さ ÷ 断面積。長いほど大きく、太いほど小さい |
| 抵抗率 ρ | 物質で決まる。銅は小さく、ニクロムは大きい |
| 直列 | R = R₁ + R₂(長くしたのと同じ) |
| 並列 | 1/R = 1/R₁ + 1/R₂(太くしたのと同じ)。全体の抵抗は小さくなる |
この図は理解のためのモデルです。導線や電流計の抵抗、電池の内部抵抗は考えていません。抵抗率は 20 ℃ での目安です。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| オームの法則 | V = RI | 電圧 = 抵抗 × 電流I = V/R、R = V/I とも使う |
| 抵抗と抵抗率 | R = ρL / S | 抵抗 = 抵抗率 × 長さ ÷ 断面積L [m]、S [m²]、ρ [Ω·m] |
| 直列 | R = R1 + R2 | 直列は足し算電流はどこも同じ |
| 並列 | 1/R = 1/R1 + 1/R2 | 並列は「逆数」の足し算電圧はどこも同じ。2 つなら R = R₁R₂/(R₁+R₂) |
直列にすると「長い 1 本」、並列にすると「太い 1 本」と同じ。R = ρL/S から、直列で抵抗が増え、並列で減る理由が分かる。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:回路の計算直列・並列の回路で、電流・電圧・抵抗を自由に計算しよう →実験のあとに読む
なぜ長いと抵抗が大きく、太いと小さいのか
何を比べる?
電圧を変えたときの電流、金属線の長さを変えたときの抵抗、材質を変えたときの抵抗、直列と並列での電流、並列の本数を変えたときの全体の抵抗を比べます。
結果をどう考える?
電子は金属の中で原子にぶつかりながら進みます。導線が長いほどぶつかる回数が増えるので抵抗は長さに比例し、太いほど同時に通れる電子が多いので断面積に反比例します。直列につなぐと導線を長くしたのと同じ、並列につなぐと太くしたのと同じなので、直列で抵抗が増え、並列で減ります。
まちがえやすい点・モデルの条件
「抵抗をふやすと、全体の抵抗も大きくなる」は直列のときだけです。並列につなぐと電流の通り道がふえるので、全体の抵抗は小さくなります。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方