生物基礎|ヒトの体の調節(1)体内環境と体液
細胞は体液にかこまれ、体内環境は一定に保たれている
体の細胞は、組織液などの体液にかこまれてくらしています。この体液が細胞にとっての環境(体内環境)で、外の環境が変わっても一定に保たれています。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 体液体の中の液体。血液・組織液・リンパ液
- 血しょう血液の液体成分。栄養分・二酸化炭素・不要物などを運ぶ
- 組織液血しょうが毛細血管からしみ出て、細胞のまわりを満たす液
- 恒常性(ホメオスタシス)体内環境をほぼ一定に保つはたらき
- ヘモグロビン赤血球にふくまれる、酸素と結合するタンパク質
- フィブリン血液凝固のときにできる繊維状のタンパク質
ステップ1
酸素を運ぶ血液の成分は?
予想:血液の成分のうち、酸素を運ぶのは?
赤い円盤=赤血球(こい赤=酸素と結合)、白い丸=白血球、黄色の粒=血小板、茶色の線=フィブリン。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
体内環境と体液のまとめ
| ことば | ことばで言うと |
|---|---|
| 体液 | 血液・組織液・リンパ液 |
| 体内環境 | 体液がつくる、細胞にとっての環境 |
| 恒常性 | 体内環境を一定に保つはたらき(ホメオスタシス) |
| 血液凝固 | 血小板 → フィブリン → 血ぺい で傷口をふさぐ |
| ヘモグロビン | 酸素の多い所で結合し、少ない所で離す |
この図は理解のためのモデルです。血球の数・大きさ・割合は単純にしています。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| 体液の関係 | 血しょう → 組織液 → リンパ液 → 血液 | 体液はめぐっているリンパ管は最後に静脈に合流する |
| 血液凝固 | 血小板 → フィブリン → 血ぺい | 傷口をふさぐ体液を失わないためのしくみ |
| 酸素の運搬 | 肺:酸素と結合 → 組織:酸素を離す | 酸素の多い・少ないで変わるCO₂ が多いとさらに離しやすい |
体内環境を一定に保つ(恒常性)には、自律神経系と内分泌系(ホルモン)がはたらく(次の単元)。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:心臓の弁と血液の流れ血液が全身をめぐるしくみを見よう →実験のあとに読む
なぜ体内環境を一定に保つ必要があるのか
何を比べる?
血液の成分、血液・組織液・リンパ液、外の温度と体温、傷口のようす、肺と組織での赤血球を比べます。
結果をどう考える?
細胞の中では、酵素がはたらいてたくさんの化学反応が起こっています。酵素は温度や pH が変わるとはたらきが変わってしまうので、細胞のまわりの体液の温度・濃度・pH が大きく変わると、細胞はうまく生きられません。だから体は、外の環境が変わっても体内環境を一定に保とうとします。
まちがえやすい点・モデルの条件
「ヘモグロビンはいつも同じように酸素と結合している」はまちがいです。酸素の多い肺では結合し、酸素の少ない組織では離すので、酸素を運ぶことができます。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方