化学基礎|物質の構成(3)物質の三態と熱運動
粒子はいつも動いている、状態は「並び方」のちがい
物質をつくる粒子は、いつも熱運動しています。固体・液体・気体(三態)のちがいは、粒子の並び方と動き方のちがいです。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 三態固体・液体・気体の 3 つの状態
- 熱運動粒子(原子・分子)の乱雑な運動。温度が高いほどはげしい
- 融解・凝固固体 → 液体が融解、液体 → 固体が凝固
- 蒸発・沸騰・凝縮液体 → 気体が蒸発(表面)・沸騰(内部からも)、気体 → 液体が凝縮
- 昇華固体 ⇄ 気体と、液体を通らずに変わること(ドライアイスなど)
- 拡散粒子の熱運動で、物質が自然に広がる現象
ステップ1
氷がとけて水になると、質量は?
予想:20.0 g の氷をとかして水にした(蒸発はしない)。水の質量は?
青い丸は粒子(分子)のモデル。動きは見やすいように単純化。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
物質の三態と熱運動のまとめ
| 状態 | 粒子のようす | 形・体積 |
|---|---|---|
| 固体 | 決まった位置で振動 | 形も体積も決まっている |
| 液体 | 位置を変えながら動く | 形は変わるが体積はほぼ一定 |
| 気体 | 自由に飛び回る | 形も体積も決まっていない |
状態変化では質量は変わらない。純物質の融解・沸騰の間は温度が一定(熱は粒子の結びつきを切るのに使われる)。粒子の熱運動による広がりが拡散。
この図は理解のためのモデルです。粒子の大きさ・数・速さは実際とはちがいます。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| 状態変化 | 固体 ⇄ 液体 ⇄ 気体 | 融解・凝固/蒸発・凝縮/昇華物理変化。質量は変わらない |
| 融点・沸点 | 水:融点 0 ℃・沸点 100 ℃ | 純物質では決まった温度1.013×10⁵ Pa(1 気圧)のとき |
| 状態変化の熱 | 融解熱・蒸発熱 | 温度を変えずに状態を変える熱加熱曲線の平らな部分 |
加熱曲線の「平らな所」は状態変化中。熱は粒子どうしの結びつきを切るのに使われ、温度は上がらない。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:状態変化温度を変えて、粒子のようすと状態の変化を調べよう →実験のあとに読む
なぜ融解中は温度が上がらないのか
何を比べる?
状態を変えたときの質量と体積、固体・液体・気体の粒子の動き、氷の加熱曲線、水とお湯での拡散の速さ、沸騰の泡のようすを比べます。
結果をどう考える?
温度は粒子の熱運動のはげしさです。氷がとけている間に加えた熱は、粒子の運動を速くする(温度を上げる)のではなく、粒子どうしを結びつけている力を切るのに使われます。だから全部とけ終わるまで温度は 0 ℃ のままです。沸騰も同じで、熱は液体の粒子を気体として飛び出させるのに使われます。
まちがえやすい点・モデルの条件
沸騰の泡を「空気」と考えるまちがいが多いです。加熱し始めに出る小さな泡はとけていた空気ですが、沸騰中の大きな泡は水蒸気です。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方