物理基礎|エネルギー(1)エネルギーの変換と保存
エネルギーは姿を変えても、合計は変わらない
電気・光・熱・運動・位置などのエネルギーは、たがいに姿を変えます。目的のエネルギーになった割合が変換効率、全部を足すと入れた量と同じ、というのがエネルギー保存の法則です。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- エネルギー仕事をする能力。単位は J。形がちがっても同じ単位で比べられる
- 変換エネルギーが別の形に変わること(電気 → 光など)
- 変換効率入れたエネルギーのうち、目的の形になった割合(%)
- エネルギー保存の法則形が変わっても、エネルギーの合計は変わらないというきまり
- 損失目的にならなかったエネルギー。多くは熱になって、まわりに広がる
- mgh位置エネルギー(質量 × 9.8 × 高さ)。前の単元で学んだ
ステップ1
電球は、電気エネルギーを何に変える?
予想:電球に電流を流すと明るくなり、さわると温かい。電球は、電気エネルギーを何に変えている?
色:青=電気、黄=光、赤=熱、緑=運動、灰=音。g = 9.8 m/s²。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
エネルギーの変換と保存のまとめ
| ことば・式 | ことばで言うと |
|---|---|
| エネルギーの変換 | 電気・光・熱・運動・位置・化学などが、たがいに姿を変える |
| 変換効率 | 目的のエネルギー ÷ 入れたエネルギー。LED は白熱電球より高い |
| エネルギー保存の法則 | 形を変えても全体の量は変わらない |
| 効率が 100% にならない理由 | どの変換でも一部が熱になり、広がった熱は使いにくいから |
この図は理解のためのモデルです。LED・白熱電球・モーターの内訳は目安の数値です。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| 変換効率 | η = E目的 / E入 | 効率 = 目的のエネルギー ÷ 入れたエネルギーη(イータ)。100 をかけると % |
| エネルギー保存 | E入 = E目的 + Eその他 | 入れた量 = 出てきた量の合計その他(熱・音など)もふくめて足す |
| 目的のエネルギーの例 | mgh, ½mv2, Q = mcΔT | 前の単元の式で求める持ち上げる・動かす・温める |
効率の問題は、①目的のエネルギーを前の単元の式で計算 ②入れたエネルギーで割る、の 2 段階。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:発電のしくみいろいろな発電で、エネルギーの変換を調べよう →実験のあとに読む
なぜ「エネルギーが足りない」と言うのか
何を比べる?
器具ごとのエネルギーの流れ、LED と白熱電球の効率、使う電気エネルギーを変えたときのモーターの効率、器具ごとの出てきたエネルギーの合計、発電機の熱の量と効率を比べます。
結果をどう考える?
エネルギーの量は保存されるのに「エネルギー不足」と言うのは、使いやすい形のエネルギー(電気や燃料の化学エネルギー)が、使ううちに使いにくい熱に変わってしまうからです。だから、効率の高い器具(LED など)を使って、目的にならない熱を減らすことが省エネになります。
まちがえやすい点・モデルの条件
「効率が 90% なら、10% のエネルギーは消えた」はまちがいです。エネルギーは消えず、熱などになってまわりに広がっています。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方