生物基礎|ヒトの体の調節(4)血糖値と体温の調節
血糖値と体温は、神経とホルモンが協力して一定に保つ
血糖値や体温は、間脳の視床下部を中心に、自律神経とホルモンが協力して一定に保たれています。血糖値を下げるのはインスリンだけですが、上げるしくみはいくつもあります。予想してから5つのステップで確かめよう。
ことばの準備
さきに知っておくこと
- 血糖値血液中のグルコース濃度(ヒト 約 100 mg/100 mL)
- グリコーゲングルコースがつながった物質。肝臓や筋肉にたくわえる
- ランゲルハンス島すい臓の中の内分泌腺。A 細胞・B 細胞がある
- インスリンB 細胞から出る、血糖値を下げるホルモン
- グルカゴンA 細胞から出る、血糖値を上げるホルモン
- 糖尿病血糖値が高い状態が続く病気
ステップ1
食事のあと血糖値は?
予想:血液中のグルコース濃度を血糖値という。食事のあと、血糖値はどうなる?
赤い線=血糖値、青い点線=インスリンの量(目安)。紫の矢印=神経、橙の矢印=ホルモン。器官は記号で表しています。
予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。
ためしてみよう
ここが大事
ステップのまとめ
血糖値と体温の調節のまとめ
| 状態 | はたらくしくみ |
|---|---|
| 血糖値が高い | インスリン(すい臓 B 細胞)→ 取りこみ・グリコーゲン合成 |
| 血糖値が低い | グルカゴン(すい臓 A 細胞)・アドレナリン(副腎髄質)・糖質コルチコイド(副腎皮質) |
| 寒いとき | 皮膚の血管収縮・チロキシンやアドレナリンで発熱増加 |
| 暑いとき | 皮膚の血管拡張・発汗 |
この図は理解のためのモデルです。グラフの値は形の目安で、医療の判断には使えません。
公式
この単元の式
| 名前 | 式 | ことばで言うと・単位 |
|---|---|---|
| 下げる | インスリンだけ | グルコースを取りこませ、たくわえる副交感神経も B 細胞を刺激 |
| 上げる | グルカゴン・アドレナリン・糖質コルチコイド | グリコーゲンなどからグルコースをつくる交感神経が副腎髄質・A 細胞を刺激 |
| 体温 | 発熱量 と 放熱量 のつり合い | 寒い:熱をつくり逃がさない暑い:汗と血管拡張で逃がす |
血糖値も体温も、中枢は間脳の視床下部。自律神経とホルモンが協力する。
重要語句
この単元でおさえること
確認問題へ問題ページへ →実験道具:消化 RPG炭水化物がグルコースになって吸収されるまでを確かめよう →実験のあとに読む
なぜ血糖値を下げるしくみは 1 つだけなのか
何を比べる?
食後の血糖値、インスリンと血糖値、食後と空腹時のしくみ、寒いときと暑いときの皮膚、Ⅰ型とⅡ型の糖尿病を比べます。
結果をどう考える?
ヒトの歴史では、食べ物が足りない時間の方がずっと長かったと考えられています。血糖値が下がりすぎると脳がはたらけなくなり命にかかわるので、上げるしくみはいくつも用意されています。一方、食べ物があり余ることは少なかったので、下げるしくみはインスリンだけになっていると考えられています。
まちがえやすい点・モデルの条件
「糖尿病はインスリンがまったく出ない病気」はまちがいです。日本の糖尿病の大部分はⅡ型で、インスリンは出ていても効きにくくなっていることが多いです。
制作:現役の理科教員 / 制作の考え方