理科ラボ

物理基礎|エネルギー(2)原子力と放射線

放射線の性質を知り、正しくこわがる

不安定な原子核は放射線を出して別の原子核に変わります。その数は半減期ごとに半分になります。重い原子核が分裂すると大きなエネルギーが出ます。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。

ことばの準備

さきに知っておくこと

    ステップ1

    α線は、何で止まる?

    予想:α線・β線・γ線は、物を通りぬける力(透過力)がちがう。α線を止めるには何があればよい?

    赤=α線・陽子、青=β線、紫=γ線、灰=中性子。図はすべて記号のモデル。

    予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。

    公式

    この単元の式

    名前式ことばで言うと・単位
    質量数A = Z + N質量数 = 陽子の数 + 中性子の数Z:原子番号(陽子の数)
    半減期N = N0(1/2)t/T残る数 = はじめの数 × (1/2)^(時間 ÷ 半減期)T:半減期。t = 2T なら 1/4
    透過力α < β < γ紙 < アルミ板 < 鉛板電離作用(物質に与える影響)は α が最も強い

    半減期の問題は「何回分の半減期がたったか」を数えて、その回数だけ 1/2 をかける。

    重要語句

    この単元でおさえること

    確認問題へ問題ページへ →実験道具:発電のしくみ原子力・火力・水力などの発電で、エネルギーの変換を比べよう →

    実験のあとに読む

    放射線を「正しくこわがる」には

    何を比べる?

    α・β・γ線の止まる板、炭素 12 と炭素 14 の中性子の数、半減期の何倍かと残る数、核分裂の 1 回と連鎖反応、線源の有無と測定器の反応を比べます。

    結果をどう考える?

    放射線は目に見えませんが、種類によって止め方(透過力)や体への影響のしかたがちがいます。量は Sv(シーベルト)で表し、自然界からも毎年少しずつ受けています。性質と量を知れば、医療(レントゲン・がん治療)や発電に役立てながら、遮へい・距離・時間で被ばくを減らすことができます。

    まちがえやすい点・モデルの条件

    「放射線を当てた物は、放射線を出すようになる」はまちがいです。α・β・γ線を当てても、ふつう物は放射性物質になりません。放射性物質が付着する「汚染」とは区別しましょう。

    制作:現役の理科教員 / 制作の考え方