理科ラボ

化学基礎|酸と塩基(1)酸と塩基

酸は H⁺ をわたし、塩基は H⁺ を受け取る

中学では、酸性は H⁺、アルカリ性は OH⁻ によると学びました。高校では「H⁺ をわたす物質が酸、受け取る物質が塩基」と考えを広げ、価数や強さのちがいも調べます。中学のふり返りから始めて、予想してから5つのステップで確かめよう。

ことばの準備

さきに知っておくこと

    ステップ1

    酸性のもとになる粒子は?

    予想:塩酸が酸性を示すもとになる粒子は?

    赤=H⁺・H₃O⁺、青=OH⁻、緑=Cl⁻、紫=陽イオン、黄=SO₄²⁻。丸い四角は電離していない分子。

    予想を選ぶと、ここで条件を変えられるようになります。

    公式

    この単元の式

    名前式ことばで言うと・単位
    酸の電離HCl → H⁺ + Cl⁻H⁺ を出すH₂SO₄ → 2H⁺ + SO₄²⁻(2 価)
    塩基の電離NaOH → Na⁺ + OH⁻OH⁻ を出すNH₃ + H₂O ⇄ NH₄⁺ + OH⁻
    電離度電離度 = 電離した物質量 ÷ とかした物質量どれだけ電離したかの割合強酸はほぼ 1、0.1 mol/L 酢酸は約 0.016

    酸・塩基の強さは価数ではなく電離度で決まる。H₂SO₄ は 2 価の強酸、CH₃COOH は 1 価の弱酸。

    重要語句

    この単元でおさえること

    確認問題へ問題ページへ →実験道具:電離のようす酸・塩基が水の中でイオンに分かれるようすを調べよう →

    実験のあとに読む

    なぜ「H⁺ のやりとり」で考えるのか

    何を比べる?

    塩酸の中のイオン、酸と塩基の電離、NH₃ と H₂O・HCl と H₂O の H⁺ のやりとり、酸・塩基の価数、強酸と弱酸の電離のようすを比べます。

    結果をどう考える?

    アレニウスの定義では「OH⁻ を出す物質」が塩基ですが、アンモニアは OH をもっていません。H⁺ のやりとりで考えると、NH₃ は水から H⁺ を受け取る塩基で、そのとき水が OH⁻ になると説明できます。同じ水が、HCl に対しては H⁺ を受け取る塩基、NH₃ に対しては H⁺ をわたす酸としてはたらきます。

    まちがえやすい点・モデルの条件

    「価数が大きい酸ほど強い」はまちがいです。酢酸(1 価)は弱酸ですが、塩酸(1 価)は強酸です。強さは電離度で決まります。

    制作:現役の理科教員 / 制作の考え方